成人式

今年、息子が成人式を迎えました。あの大雪の日です。
2年前大学の入学式が中止となり、購入したスーツ一式、ようやく日の目を見る事ができました。
写真館での家族写真とまでいかなくても、せめて玄関先で記念写真をと思っていましたが、あの大雪でそれもできませんでした。

ディズニーランドや横浜スタジアムでの盛大な成人式の様子がニュースで流れていましたが、住まいの区は至ってシンプルで、余興もせいぜい地元大学のブラスバンドご披露程度。記念品も無かったようです。

「二十歳の記念」
二十歳の誕生日が近づいたある時、「手作りケーキやプレゼントは毎年の事だけど、今年は記念すべき二十歳の誕生日だし、どう準備したらいいかな・・・」と急に心せわしなくなりました。
解除になった卵を使った初ケーキを作ってみようか。
お赤飯?
記念に残る贈り物?とあれこれ思っていました。

同級生のママ友に、どうした?って聞いてみると、
「うちは、兄弟3人みんなアルバイトしてたから、高校から小遣いも誕生日プレゼントもやってないし、ハタチだからって、特別な事はしていないなぁ。いつも通りケーキを作るくらいかな。」と。

そうなんだぁ・・・。

「二十歳・贈り物」とネットで検索してみると
さいふ・万年筆・時計・アクセサリー・印鑑・ワイン・株券・現金・預金・年金の立替払い・生まれた日の新聞・車なんかも出てきます。
手厳しいご意見としては、「二十歳になった子どもからいい加減に子離れしなさい。自己満足で物を与えるのではなく、親としての気持ちを綴った手紙で十分。むしろ最良な贈り物となるはずである」と。

ごもっとも!でも、その手紙が一番難しい。なんていうか、気恥ずかしい・・・。
改まって気持ちを伝えるってとても難しい事だからこそ、こういう機会がいいのだろうけれど、それでも、なかなか・・・。
離れて暮らしているなら有りかもしれないけれど、同居の息子に対して、「親の気持ち」は日々の暮らしの中でさりげなく伝えたいかな・・・。

そうこうしてると、こんな書き込みが。
「今年は誕生日にお祝いしてもらうのではなく、ここまで育ててくれた感謝の気持ちを親に贈りたいと思っています。」と。

うぅぅぅ・・・それは無い・・・。
万が一、心の片隅でほんの少しそんな事を思ったとしても、我が子の場合、私と同じであえて口に出す事は、まず無い・・・。

結局、お誕生日の日、速攻で仕事から帰り、例の卵を使った初めてのケーキを焼いたのですが、初めてだけあった、大失敗。卵が入っていない普段のケーキより膨らみませんでした。あげくのはて、本人は終電帰りで、記念すべき20歳のお誕生日を過ぎてしまいました。

ああ、こうやって子離れさせてくれるわけですね・・・・(-_-;)

翌日、こんなメールが届きました。
「〇〇ちゃん(息子の事)の成人、おめでとう。早いわね。会う度に愛くるしく追いかけてきた小さい〇〇ちゃんが、初めて入院した時の不安そうな顔を今でも思い出します。
忍さん(私の事)こそ、おめでとうの言葉をかけてあげたい。よく頑張りましたね。おめでとう」と。

息子が小さい頃毎日のように遊んでくださった近所のおばさん。
思わず涙がこみ上げてきました。
小さい頃の子育てやアレルギー治療の苦労なんて、のど元すぎれば・・・で、思い出すこともめったになかったから・・・。(今でも、アレルギーは多種ありますが。)

この方は、息子が10歳になった時も、同じようにメールをくださり、同じように涙したことを思い出しました。私はその時から自分の誕生日がくると、離れている親に「おかげさまで〇〇歳になりましたよ~~」と電話をするようになりました。

言葉が伝える力って想像以上に大きいものなんですね。
私も、頑張って、手紙を書いてみようかな? 今、ようやくそんな気持ちになってきました。
見せないかもしれないけれど・・・。
生まれた日は産んだ日・・・二十年の気持ちを・・・。

浜野 忍

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